自傷行為を行ってしまう理由とは?自分を傷つけてしまう理由や精神疾患・発達障害との関係

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自傷行為を行ってしまう理由とは?自分を傷つけてしまう理由や精神疾患・発達障害との関係

こんにちはここです

今回は、自傷行為を行ってしまう理由や自傷と精神疾患・発達障害との関係についてお話していきます。

「非自殺的自傷行為」とは?自傷行為の実態や手段などについてはこちら↓

自傷行為を行ってしまう理由とは?

なぜ自分を傷つけるような行為を意図的に行ってしまうのでしょうか。

自傷行為は、決して周りの気を引くために行われるのではありません。

実際に自傷行為を行っている96%は、一人で誰にも伝えないで行われているとされています。

自分たちが見ているのはほんの一部でしか無く、アピールと思われるような行為も一次的な動機ではありません。

自傷行為を行う人の殆どは、基本的になんらかの悩みを抱えていて、それから目をそらすためにやっと見出した手段が自傷であるということが多いのです。

自傷に対する誤解

自傷に関してこのような誤解をしている方達がいます。

・関心を引こうとしている
・死ぬ気はないから大丈夫
・優しくすると繰り返す
・誰かの真似をしているだけ


医療職でもこのように考えている方がいるみたいなので、思い込みや偏見というものは怖いなと感じます。

皆が皆同じ目的で自傷を行っている訳がないですし、根本には必ずそれぞれ抱える悩みが存在しているのです。

関心を引こうと思っている

最初にもお話したように、自傷行為を行っている96%は、一人で誰にも伝えないで行われているとされています。

96%ということは、ほとんどが関心を引くためではなく、自分自身を守るために行っているということなのです。

もし実際に気を引くために行っている人がいたとしても、それは二次的な理由として発生していると考えられます。

本来は自分をコントロールするための自傷であっても、エスカレートしていくと周りに隠しきれなくなってしまうこともあります。

その時に、友達や家族が心配してくれたり、周りから何かしらの反応があると、自傷を行うことで周りをコントロール出来ると思ってしまい、

本来とは違う動機で自傷をおこなってしまうということはあります。

ただ、ほとんどはそういう理由で行われていないので、誤解をしないようにして下さい。

死ぬ気はないから大丈夫

死ぬ気は無いから放っておいて大丈夫というのも間違った考え方です。

大抵の人は、気を引くためだと考えていることが多く、そこからどうせ死なないから大丈夫などという誤解をしてしまうのです。

実際に自傷は死なないように自分を傷つける事が目的なので、確かに死のうとしている訳ではありませんが、

10代で1度でも自傷を行ったことがある人は、10年以内に自殺死亡するリスクが400倍から700倍高くなるというデータもあり、自傷患者は自殺リスクの高い群なのです。

何百倍もの自殺リスクがあることを考えると、決して自殺するつもりが無いからと言って、無視をして良い問題ではありません。

それだけ命の危険が迫っているということを忘れないようにしましょう。

優しくすると繰り返す

なかにはリストカットをした傷を丁寧に手当をすると、繰り返すからしないほうが良いと考える人もいます。

それも1つ目にお話した、周りからの関心を集める為の自傷行為だと誤解しているからでしょう。

自傷が他人の気を引くために行われるということを証明した研究もありません。

誰にも相談出来ない悩みを抱えていて、自分を傷つけてしまっているのに、さらに追い打ちをかけるようなことをしていては何も解決しません。

しっかり寄り添って対応していく必要があると思います。

誰かの真似をしているだけ

誰か自傷や自殺などの行為を行っていると、自傷を行いやすくなってしまう影響はあるかもしれませんが、これが動機となっているということは考えられません。

「誰かの真似をしているだけだから大丈夫」「くだらないことをしているんだ」というような考え方は、

根本にある問題を完全に無視しているとても危険な考え方です。


これらすべては誤解であり、どんな自傷を行っている人も何かしらの生きづらさを感じているのです。

辞めたくても辞められない状況であったり、自分自身でどうしようも出来ないことが多くあります。

だからこそ、自傷行為に対して批判的な対応をとったりせず、しっかり向き合っていかなくてはいけない問題と言えます。

自傷を行ってしまう本当の理由

自傷行為を行ってしまう理由として、半分以上は不快な感情を抑えるために行われています。


自傷をする理由

・イライラを抑えるため 48.5%
・辛い気分をスッキリさせるため 9.1%
・他者に辛さを分かって欲しい 18.2%
・死にたくて 18.2%
・その他 6.0%


このようなアンケート結果も出ています。

これらは1つの指標に過ぎませんが、半数以上が自分自身の感情を抑える為であり、自傷をしているほとんどが、精神的苦痛を抱えているということが分かります。


また、周囲との関係性も自傷を行いやすくなってしまう大きな原因となることがあります。


自分を傷つけやすくなってしまう周囲との関係性

・否定される関係
・支配される関係
・本当のことを言えない関係


などの関係性があげられます。

特に親子や恋人、配偶者など固定化しやすい関係性であると、自尊心や自己肯定感、問題に対処しようとする姿勢への影響が大きくなります。

自分を大切にしてくれないような環境にいたり、生きづらい環境にいると、自分の居場所は無いと感じてしまって、

誰にも相談できずに1人で抱え込み、自傷に至ってしまうということが考えられます。

自傷のメカニズム

1つ前の項目では、自傷は不快な感情を抑えるため、精神的苦痛を軽減するために行うと述べましたが、

なぜ自分自身の身体を傷つけると、つらい感情などが軽減するのかについて解説していきます。


人間は怪我などの外傷を負った時、痛みを軽減する為に内因性オピオイドという麻薬性物質が脳内に分泌されます。

通俗的には「脳内麻薬」という名称で知られており、具体的な物質名としては、エンケファリンβ-エンドルフィンなどがあります。

要は自傷を行うと、エンケファリンやβ-エンドルフィンなどの分泌が盛んになるため、心の痛みが和らぐのでは無いかと言われています。

習慣的に自傷を行っている人は、血液中のエンケファリンが高濃度であり、特に最近行った者ほどエンケファリン濃度が高いことが明らかになっています。

自傷を繰り返すものは、ちょうどアヘンやヘロインの依存症者と同じように、自傷することで脳内のエンケファリン生産を刺激することに依存しており、

そのため、なかなか自傷を辞めることが出来ないのではないかと考えられています。

また虐待などの行為でも、同じようにエンケファリンなどの物質が生産されるため、

小さい時から常にそういう環境にいると、慢性的なエンケファリン生産過剰の状態になり、その状態に慣れてしまうと考えられます。

そうなってしまうと、痛みに対する反応が弱くなるのと同時に、静かな環境にいる時は、逆にエンケファリンは減少するので、離脱状態に陥り不安と緊張が増大した状況に置かれることになります。

なので、小さなことでも不安を感じてしまったりして、その不安を抑えるために自傷を行ってしまうのかも知れません。

メディアによる自傷の伝染

自傷の発症に関わる要因として、メディアのよる影響や周囲の影響も大きく関わってきます。

クラスごとの自傷経験を調べた結果として、自傷する生徒が非常に多いクラスと全く無いクラスがあるというデータもあります。

そのくらい自傷や自殺などのインパクトを与える行動は強い伝染力があるのです。

ただし、伝染は誰に対しても生じるわけではなく、最初に自傷している人と同じ様な境遇にいる人が、その行為を模倣するというのが一般的な傾向です。

さらに自傷の発端者が、憧れの存在である場合には、その伝染力は一層強いものとなります。


アメリカで放送された「緊急医療室」というテレビドラマで、パラセラモールという鎮痛解熱薬を過剰に摂取するシーンが放映されたところ、

過量服薬により医療機関に救急搬送される患者が、放映1週間後で17%、2週間後で9%も増加したというのです。

日本でも、1986年に当時トップアイドルであった岡野有希子さんの飛び降り自殺において同様の現象が見られました。

連日テレビや新聞などで岡野さんの自殺を大々的に放送したところ、事件後の2週間で約30名の若者が同じ飛び降り自殺をしたというのです。

自傷においても同じで、今は特にネットも普及してきているため、SNSでも自傷直後の生々しい写真などがあげられていることがあります。

SNSなどでは、仲間がいるという慰めを与える一方で、自傷をしたいという欲求を刺激してしまう可能性もあるのです。

自傷と精神疾患・発達障害との関係

自傷行為をする方に、精神疾患が多く認められることが知られています。

主な障害としては、摂食障害やアルコール依存、薬物依存の精神疾患が見られます。

他にも過剰に不安や恐怖を感じてしまう不安障害や気分の浮き沈みが激しい気分障害、

衝動性などが特徴であるADHD(注意欠如多動性障害)やコミュニケーションに困難を生じやすいASD(自閉症スペクトラム障害)

といった発達障害も自傷行為と関わりがあります。

最も懸念されるのは、日常生活の中で発達障害のために失敗やトラブルが多くなりがちなことです。

発達障害があることに気づかれなかったり、周囲の理解が足りないと、その特性ゆえに自分勝手な人だと思われたり、落ち着きがないと誤解されがちです。

自分自身でも発達障害の存在に気づかないこともあり、自分勝手で駄目な人間なんだと思い込んでしまったりと、自己肯定感が得にくい状況になります。

また、発達障害の中には、衝動性が高く行動を抑制しづらい場合があったり、物質依存の問題を抱える人が多いので、自傷などを行ってしまいやすくなると考えられます。

不安障害や気分障害の方も、冷静に物事が考えられなくなってしまっている状態にある場合、自傷行為を行うリスクが高まると考えられます。

しかし、精神疾患や発達障害はあくまで間接的な原因であり、必ずしも自傷をする訳ではありません。

まとめ

今回は、自傷を行ってしまう理由やメカニズムについてお話しました。

自傷に対して正しい理解をして頂ける人が増えれば良いなと思います。

ではでは

最後まで見て頂きありがとうございました。


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