【WAIS-Ⅳ】知能検査とは?検査内容についても詳しく解説

心理学
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【WAIS-Ⅳ】知能検査とは?検査内容についても詳しく解説

こんにちはここです

今回は、【WAIS-Ⅳ】知能検査について解説していきます。

知能検査とはIQテストのことです。

WAIS-Ⅳはその中でも世界で広く使用されている成人用の知能検査となります。


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【WAIS-Ⅳ】知能検査とは?

WAIS-Ⅳ(ウェイス・フォー)とは、

Wechsler Adult Intelligence Scale「ウェクスラー成人知能検査」の略で、心理学者のデイヴィット・ウェクスラーが考案した、大人のための知能検査です。

ウェクスラー式知能検査は70年以上の歴史を持つ検査で、全体的な知的能力や記憶能力などを測るテストとして世界各国で使用されています。

ウェクスラー式知能検査は年齢に応じて種類が異なります。

・幼児用:WPPSI
・児童用:WISC
・成人用:WAIS

3種類が使い分けられています。

今回紹介するWAIS-Ⅳは、16歳から90歳11ヶ月までの成人を対象とする知能検査です。

WAIS-Ⅳの妥当性、信頼性、有用性

WAIS-Ⅳの妥当性

妥当性にはいくつかの種類がありますが、WAIS-Ⅳでは内容的妥当性、基準関連妥当性、構成概念妥当性の3つから検証されています。

まず、検証的因子分析によってモデルとの適合度から妥当性を見ていますが、概ね満足できる結果となっています。

また、基準関連妥当性では、WAIS-Ⅲ、DN-CAS、K-ABC-2といった別の検査との相関を検証し、これについても高い相関を示しています。

さらに臨床群(知的ギフテッド、知的障害、学習障害、ADHD、外傷性脳損傷、自閉スペクトラム症、アスペルガー、うつ病、認知症、アルツハイマー)への実施し、これについても概ね良好な結果が得られています。

WAIS-Ⅳの信頼性

信頼性とは検査についての正確性、一貫性、安定性のことを指します。

これが高いと測定誤差は少なく、低いと誤差が多くなります。

WAIS-Ⅳでは内的整合性、再検査信頼性、採点者間一致から検証され、高い信頼性があることが示されています。

WAIS-Ⅳの有用性

有用性とは実際の現場での使いやすさや利便性、弁別性などを指します。

WAIS-Ⅳでは中止条件が短縮されたり、下位検査の取捨選択により、検査時間が短くなっています。

また、デザインも一新され、分かりやすく、ミスを減らす工夫もされています。

臨床群の弁別に関する検証もされており、実際の臨床現場での診断の補助としての機能も増しています。

WAIS-Ⅳの検査内容や意味

WAIS-Ⅳは、

10種類の基本下位検査と、5種類の補助下位検査(必要があれば行う検査)で構成されています。

全検査IQ(FSIQ)

全検査IQとは、

全体的な認知能力を表す項目であり、補助検査を除いた10種類の基本下位検査の合計から算出されます。

・言語理解指数(VCI)
類似・単語・知識(理解)
・知覚推理指数(PRI)
積木模様・行列推理・パズル(バランス・絵の完成)
・作動記憶指数(WRI)
数唱・算数(語音整列)
・処理速度指数(PSI)
符号・記号探し(絵の抹消)

言語理解指数(VCI)

言語理解の検査では、

言語による理解力、推理力、思考力などの能力を測ります。

・基本下位検査(類似・単語・知識)
・補助下位検査(理解)

言語理解(VCI)のIQが低い人の傾向と対策についてはこちら↓

類似

類似の検査では、

2つの言葉の共通点や類似点を答えるテストから、概念を理解し、推理する能力を測ります。

単語

単語の検査では、

単語の意味を答えるテストから、単語の知識や言語概念の形成についての能力を測ります。

知識

知識の検査では、

一般的な知識に関する質問に答えるテストから、一般的な事実に関する知識の量や学習についての能力を測ります。

理解

理解の検査では、

一般原則や社会的状況についての質問に答えるテストから、社会性や一般常識を理解する能力を測ります。

知覚推理指数(PRI)

知覚推理の検査では、

視覚的な情報を把握し推理する力や、視覚情報に合わせて体を動かす能力を測ります。

・基本下位検査(積木模様・行列推理・パズル)
・補助下位検査(バランス・絵の完成)

知覚推理(PRI)のIQが低い方の傾向と対策についてはこちら↓

積木模様

積木模様の検査では、

モデルと同じ模様を積木を使って作成するテストから、抽象的な視覚刺激を分析して統合する能力を測ります。

行列推理

行列推理の検査では、

不完全な行列を完成させるのにもっとも適切なものを選ぶテストから、流動性知能や視覚性知能、空間に関する能力を測ります。

パズル

パズルの検査では、

組み合わせると見本と同じになるものを選ぶテストから、視覚刺激の分析に関する能力を測ります。

バランス

バランスの検査では、

天秤が釣り合うために適切な重りを選ぶテストから、量的な推理、類比的な推理の能力を測ります。

絵の完成

絵の完成の検査では、

提示された絵の中で欠けているものを答えるテストから、重要なところとそうではないところの見分けの能力を測ります。

作動記憶指数(WRI)

作動記憶の検査では、

一時的に情報を記憶しながら処理する能力を測ります。

・基本下位検査(数唱・算数)
・補助下位検査(語音整列)

処理速度(PSI)のIQが低い方の傾向と対策についてはこちら↓

数唱

数唱の検査では、

耳で聞いた数字を復唱するテストから、記憶力や注意力に関する能力を測ります。

算数

算数の検査では、

算数の文章題を暗算で答えるテストから、計算能力や記憶力に関する能力を測ります。

語音整列

語音整列の検査では、

かなと数字を順番に並べるテストから、記憶力、継次処理、注意力に関する能力を測ります。

処理速度指数(PSI)

処理速度の検査では、

情報を処理するスピードに関する能力を測ります。

・基本下位検査(符号・記号探し)
・補助下位検査(絵の抹消)

符号

符号の検査では、

刺激となる記号があるかどうかを探すテストから、作業効率や集中力に関する能力を測ります。

記号探し

記号探しの検査では、

見本となる記号を書き写すテストから、視覚的な認知やスピードに関する能力を測ります。

絵の抹消

絵の末梢の検査では、

さまざまな図形の中から特定の図形を探すテストから、選択的な注意や運動に関する能力を測ります。

WAIS-Ⅳの検査結果から分かること

WAIS-Ⅳの検査結果から、様々なことが分かります。

全体のIQの分布はこのようになっており、

非常に高い〈IQ130以上〉2.2%
高い〈120~129〉6.7%
平均の上〈110~119〉16.1%
平均〈 90~109〉50.0%
平均の下〈 80~89〉16.1%
非常に低い〈 69以下〉2.2%

IQが90~109に入る人は全体の50%となります。

つまり、全人口の約半分の人がIQ90~109ということであり、さらに広げて、全人口の約8割の人がIQ80~119の中に入ることになります。

4つの群指数、15つの下位検査の数値が高いところと低いところ、得意な部分と苦手な部分の差が激しいと、時にはそれが生活上の支障となる場合もあります。

なので、IQが高くても低くても、何らかの問題が起きてしまう可能性もあるということです。

得意不得意が分かる

WAIS-Ⅳを受けることで、自分自身の得意なこと、不得意なことを把握することが出来ます。

自分の苦手なことが明確になれば、どう対策していけば良いのかが分かりやすく、普段の生活で困っていることを軽減できるかも知れません。

また、発達障害などを抱えている場合や、不得意なことが目立つ場合でも、得意な分野を把握しておくことによって、出来る部分を伸ばしていく手助けになります。

発達障害の可能性が分かる

検査の結果から、発達障害の特性がどの程度あるのかを把握することが出来ます。

WAIS-Ⅳでは、言語性IQと動作性IQがそれぞれ算出でき、その差を測ることで発達障害の疑いがあるかどうかを判断することが出来ます。

この言語性IQと動作性IQの差を「ディスクレパンシー」と呼び、この値が15以上あると「発達障害の疑いあり」とされます。

発達障害にも様々な種類があり、あくまで傾向を特定するというだけになります。

WAIS-Ⅳなどの知能検査に関する誤解

WAIS-Ⅳと社会適応

知能と社会適応とはそこまで関連性はありません。

知能が高い人でも社会的に立ち行かなくなる人はいますし、知能が比較的低くても、それなりに社会生活や仕事をこなしている人も多くいます。

おそらく社会適応には、知能以外の要因が強く働いているということなのだと思われます。

WAIS-Ⅳと発達障害

WAIS-Ⅳなどの知能検査は知能を測定することを目的とした検査であり、発達障害の弁別を目的とした検査ではありません。

いくつかの研究で、発達障害に特徴的な検査結果を調べるものがありますし、おおまなか傾向はみられるとはいえ、そこまで鑑別する性能は良くないようです。

同じ発達障害でも、それぞれ特徴が違うからなのだと思われます。

WAIS-Ⅳと学力

知能と学力に関係についてはややあるようですが、完全に一致するものではありません。

学力、つまり学校の勉強やそれに関する試験では知能以外にも練習効果や興味関心の有無、学習環境などによってかなり変わってきます。

知能が高くても勉強しなければ学力は伸びませんし、知能が比較的低くかったとしても勉強次第で学力はあがります。

まとめ

今回は、WAIS-Ⅳ知能検査について、詳しく解説しました。

WAIS-Ⅳは、基本的に医療機関(精神科など)や個人で運営しているクリニックで実施されていることが多いです。

皆さんも自己理解の為に受けてみても面白いと思いますが、値段が高く病院にも数回行かなくてはいけない場合があるので、

特に必要がなければ、受けなくても良いかなと思います。

IQテストの他にも、遺伝子検査など面白いものがあるので、それで性格や病気の傾向などを見てみるのも面白いかも知れません。


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ではでは

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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