相手を傷つけずに自分の意見を伝える「アサーティブコミュニケーション」の基礎知識・具体的な方法をご紹介

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相手を傷つけずに自分の意見を伝える「アサーティブコミュニケーション」の基礎知識・具体的な方法をご紹介

こんにちはここです

学校や会社、恋人などとの会話など、コミュニケーションを円滑にしたいと、思う方は少なくないはずです。

いつも我慢してばかり、すぐに攻撃的になってしまうなど、言いたいことがうまく伝えられないと、感じる方も多いと思います。

前回は、相手の心をつかむコミュニケーションスキルとして「傾聴」について紹介しましたが、

聞き手に回ってばかりだと、伝えるべきことが伝えられなくなってしまうこともあります。

そこで今回は、

相手を傷つけずに自分の意見をしっかり伝えるコミュニケーションスキル「アサーティブコミュニケーション」を、ご紹介していきたいと思います。


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アサーティブコミュニケーションとは

アサーティブコミュニケーション、アサーション(assertion)とは、

自分も相手も尊重したコミュニケーション技法・自己表現です。

相手を傷つけずに、自分の意見をしっかり伝える、という事ができるようになると、対人関係のストレスが減り、生きやすくなります。

アサーションは自分を強く主張する訳でもなく、完全に受け身というわけでもなく、バランスのとれた自己表現となります。


アサーションの具体的な方法

アサーションの歴史

アサーションの起源は、1949年にアメリカのアンドリュー・ソルターが出版した行動療法のひとつである「条件反射療法」が、原著と言われています。

当時のアメリカでは、精神的に問題のある患者は抑制され、意見を表に出しにくい環境にいました。

ソルターはこのような状況から、患者が人間的回復をするためには、主体的にアサーティブ(主張)することが必要だと主張したのです。

1950年代に入ると、精神科医のジョセフ・ウォルピが、アサーティブが不安の抑制に有効であることを主張しました。

1960年代には、対人関係がうまくいかない人や、自己表現が苦手な人のための、自己主張に関するアサーショントレーニングが開発され、

その後20年ほど、精神医学の世界で、行動療法や対人関係療法の一部として、発展することになりました。

1970年代に入り、アメリカではロバートアルベティ・マイケルエモンズのYour Perfect Right(あなたの完全な権利)という本がベストセラーになりました。

この本をきっかけとして、アサーティブが人種差別、性差別、社会的に抑圧される人の人権を守る方法として広まりました。

また、教育や福祉、産業などの分野にも広がり、現在では社会的スキルのひとつとして、位置づけられています。

日本では、1990年代に、心理療法家の平木典子先生が、アサーティブを紹介しました。その後、様々な分野で活用されています。

今では、親子関係や友人関係、夫婦や恋人などと付き合いなど、日常生活でのトラブルの改善や予防として活用されていて、

学校の特別授業や企業研修でも、積極的にアサーショントレーニングが、取り入れられています。

アサーションのメリット

職場では、上司や部下、顧客など互いに価値観や立場の違う人達と、円滑な意思疎通が出来るようになったり、

相手の立場を理解しつつも無理なことは無理とはっきり伝え、代替案を出すといったことが出来るようになります。

日常生活でも、相手との対等な関係を築くのは大切なことです。

アサーションを学ぶことで、友人や恋人を尊重しながら、自分の気持をしっかりと伝えられるようになり、より良い関係を築くことが出来ます。

また、自己表現の形による対人ストレスにおいても、攻撃的なタイプの人、非主張的なタイプの人に比べて、

アサーティブなタイプの人は、ストレスが少ないという、研究結果も出ています。

自己主張をする際の4つのタイプ

自己主張の方法には、大きく分けて4つのタイプがあります。

攻撃的(アグレッシブ)、受身的(パッシブ)、主張的(アサーティブ)の3つだけで、分けられることが多いですが、

今回は、受身的攻撃(パッシブアグレッシブ)というのも含めて、お話していきます。

攻撃的(アグレッシブ)なコミュニケーション

攻撃的なコミュニケーションは、

アグレッシブ型コミュニケーションとも言われます。

自己の心と行動は尊重できていますが、相手の心と行動が尊重できていないコミュニケーションになります。

自分の気持を伝えることだけが優先になり、相手を思いやれない会話になることが多いです。

自己主張は出来ていますが、一方的なコミュニケーションになってしまいます。

大声を上げたり、思ったことをズバズバ言ったり、精神的に幼い対応になりがちです。

権力や権威のある人、自尊心が低い人、自己愛が強く共感性が低い人などに多いです。

受身的(パッシブ)なコミュニケーション

受身的なコミュニケーションは、

ノンアサーティブコミュニケーションとも言われます。

相手の心と行動は尊重できていますが、自己の心と行動は尊重できていないコミュニケーションになります。

相手の気持ちを思いやることばかりが優先になり、自分の気持をうまく伝えることが出来ません。

人の話を聞くのは得意だけど、自分から何かを主張するのは難しく、いつも自分に自信がありません。

日本人に多いのではないかと感じますが、次第に自分の気持を誰にも分かってもらえないというストレスを抱え込んでしまいがちです。

時には我慢する場面も必要かもしれませんが、何も言わずに聞くだけが良いことではありません。自己肯定感、自己効力感が低い人、家庭環境が厳しかった人に多いです。

主張的(アサーティブ)なコミュニケーション

主張的なコミュニケーションは、

アサーティブコミュニケーションとも言われます。

アサーティブコミュニケーションは、自己の心と行動も尊重しつつ、相手の心と行動も尊重するコミュニケーションになります。

その場にふさわしい表現を選んで自己主張が出来るため、衝突するような場面でもしっかりお互いの意見を尊重し、大人なコミュニケーションが出来ます。

友人や恋人とも感情的な会話ではなく、誠実な話し合いが出来るので、最も好ましいコミュニケーションと言えます。

自己肯定感、他社肯定感がしっかりしていて、基礎的な信頼感が高く、幼少期に安定した愛着形成がある人に多いです。

受身的攻撃(パッシブアグレッシブ)なコミュニケーション

受身的攻撃なコミュニケーションは、

作為的なコミュニケーションとも言われます。

作為的なコミュニケーションは、自己の行動と相手の行動を尊重しますが、自己の心と相手の心は尊重しないコミュニケーションとなります。

強い自己主張はあまりしませんが、まわりくどく遠回りな言い方で相手をコントロールしようとしたり、嫌味な言葉や態度に出して伝えようとすることが多いです。

自分に対しても、都合の良い感情ばかりしか受け入れず、嫌な気持ちに蓋をしてしまったりするため、自分も相手も辛くなってしまう事があります。

アサーション権について

アサーティブコミュニケーションは、

自己表現のよりどころとなるアサーション権、というものが土台にあります。

人間関係における権利のようなものです。

その中でも、特に基本的な5つをご紹介します。

1.誰からも尊重され大切にしてもらう権利

自分の気持や考えは、誰からも尊重される権利があり、意見や感情を出し、それを大事に受け止めてもらうことが出来ます。

2.自分で行動を決定し、結果に責任を持つ権利

何かを伝える上で、自分の意見や行動は、しっかり自分で考え責任を持つことが大事です。その結果も他人のせいにしたりしないようにします。

3.誰でも過ちを犯し、責任を持つ権利

人間は完璧ではないので、失敗や間違いにも寛容であることが大切です。そのため失敗による損害を最小限にするリスクマネジメントや失敗を償う方法があります。

4.支払いに見合った物を受け取る権利

支払った具合にあったものを受け取れ無かった時、不平等があった時にそれらを訴え主張する権利があります。

5.あえて自己主張をしない権利

自分の身に危険が及ぶような状況で、身を守る必要があれば、あえて主張をしないという権利も尊重されます。

アサーションに必要な4つのポイント

アサーティブコミュニケーションに必要な4つのポイントについても解説しておきます。

1.「誠実」であること

誠実とは自分にも相手にも嘘をつかないことです。自分の感情を抑え過ぎず、嘘のない真撃な態度を心がけ、自分の気持ちに素直であることが大切です。

2.「率直」であること

相手の顔色を見て自分の発言を変えてしまったり、遠回しな表現をせず、率直に伝えることが大切です。第三者が言っているような言い方をせず、自分を主語にしましょう。

3.「対等」であること

相手が誰であれ、下に見たり威圧的な態度をとったり、目上の人だからとオドオドするべきではありません。態度だけでなく心のなかでも対等である必要があります。

4.「自己責任」を持つこと

自分の行動の結果は自分の責任です。自分が主張したこと、あるいはしなかったことで生じた結果について、責任があるのです。

アサーションの方法

それでは具体的にアサーションのやり方について解説していきます。

まずは、①Iメッセージです。

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